家づくりで大切にしていること <その1>

仕事

住宅や店舗をつくるということは日常生活での活動と比
べると経済や環境、個々の人生においても非常に大きな
影響を与えます。
だから家づくり、お店づくりに携わる上でまじめに伝え
ていきたいことがあります。
いつか不要になったときに地球の環境を汚すことなく自
然に還ることを考えたうえで現実的なバランスを提案す
ることが私たちの責任だと思っています。
そして私たちが暮らしの中で日々考えていることを実際
に住宅や店舗を設計する際に落とし込んでいます。

♦︎土に還る素材をつかうこと
いつか改修・解体するときに廃棄物、ゴミとなるような
素材はなるべく使わないようにしたいと思っています。
例えば、石膏ボード、集成材、ビニールクロス・・・・
それよりも日本古来から身近にあった木や土といった自
然のサイクルで循環する環境負荷の少ない素材を使って
先人の知恵に学びながらいかに現代の家に適応させるか
という課題に取り組んでいます。

なんとなく環境によさそうだから、、、、
という漠然としたイメージではなく、長い目でみて本当
に良い物なのかどうか、素材や工法、流通システム、廃
棄する際はどうなるのか、環境に対する負荷はどの程度
なのか、しっかり調べて正しい知識をもつこと。
経済優先の建築業界では当たり前になっていることで
も、何か問題があればそれがおかしいと気づくことが大
切です。
そしてお施主さんには現状を知ってもらい、伝えるべき
ことはお伝えする。

それがものづくりをする人の責任であると考えていま
す。
そして、地球環境のため、と難しく考えるのではなく心
地よさを感じながら楽しめること、そんな緩さも大事で
す。
それぞれのライフスタイルにあった程よいバランスをご
提案しています。

♦︎安心、みんなが健康でいられること
滞在時間が長い空間であるからこそ住環境の快適さには
重要視しています。
直接身体に入る食べ物に関しては健康志向が高まってき
ていますが24時間吸い込み続ける空気に関しては情報
も少なく無頓着な方が殆どです。

例えば建築資材でF★★★★などの表記は、安全な建材
の指標と一般的には認識されていますが、調べてみると
海外の安全基準の何十倍も危険だったり、到底安心でき
るような基準ではないことがわかります。
すぐ身体に影響がでるレベルのものではなくても、滞在
する時間が長ければなんとなく身体に不調がでたりしま
す。

電磁波などによる影響もあります。
そういった住環境における有害なものはなるべく避け、
工事する方々にとっても健康を害することのない素材を
選ぶように心がけています。
ここでも最終的な選択はお施主さんに委ねることになり
ますが有害な素材はおすすめしない理由を伝えていま
す。
<その2につづく>