<我が家のリノベーション録> 土壁づくり

仕事

なるべくゴミを出さずに自然素材を使ってつくる。
そんなこだわりのもと2013年から数年にわたって歩ん
だ我が家のリノベーション記録。
断片的に小出しにしていきます。

♦︎ 土を発酵させる
まずは庭に即席プールをつくり(木枠とブルーシー
ト)、そこに三河の赤土と無農薬の稲藁を入れて混ぜま
す。

月1ペースで天地を返し、半年間発酵させると壁に塗れ
る土壁(荒壁)ができあがりますが、天地返しは生半可
なくしんどいです。

3ヶ月くらい経つと、表面の茶色い土の下にはグレーの
発酵した土が。
掻き混ぜると田んぼのようなドブのような匂いが漂いま
す。

♦︎ 土壁は再利用できる
土の発酵と並行して、家の解体作業も進めました。
聚楽壁の壁を掻き落としていくと、下には土壁が現れま
す。
土壁だけをかき集め、トンカチなどで細かく砕いて土の
プールの中へ投入して混ぜ込んでいくと、再び壁として
使える状態に戻ります。

土壁は何度も利用できる為、昔は壊しては泥に戻し、再
利用していたようです。
壁以外では、田んぼの畦の修繕にも使われていたよう
で、余った土壁の一部は田んぼの畦になってもらいまし
た。
身近に手に入る材料だけで循環させていた昔の家づく
り。輸送コストも材料費もタダ同然。
(手間は半端ないけど)
この家づくりを体験したことで、現代のゴミにしかなら
ない家づくりについて再考するようになりました。