<我が家のリノベーション録> 竹小舞づくり
仕事
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現代では壁の下地といえば、9割以上が「石膏ボード」
という新建材を使用しています。
安くて加工性がよく、透湿性、防火性もあるため言うこ
となしの材料のようですが、その裏には「産業廃棄物問
題」などが隠されており、環境破壊の要因に成りかねな
い危うい材料でもあります。
昔といえば、壁の下地は竹を縄で編んでつくる「竹小
舞」や板でつくる「木ずり」が一般的で、今回のリノベ
ーションではその両方をやってみることにしました。
今回はその「竹小舞づくり」の話。
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♦︎竹を集めるところからやってみる
まずは材料となる竹集めから。
田舎は竹が山ほど生えており疎われる存在でもある為、
ご近所さんが少し前に切り倒した竹を好きなだけ山から
運んでいいと言われ、せっせと運ばせてもらいました。
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降ろした竹は必要なサイズに切り、「竹割り器」で割っ
た後、鉈で節をキレイに整えます。
(手を怪我しないように)
田舎では竹割り器はホームセンターで普通に買えるのが
驚き。
割っていく作業はところてんのよう。
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この後、解体で出た木材を燃やしていた焼却炉の煙を利
用し、防虫対策として燻しておきました。
撤去した壁に使われていた竹も丁寧に外すと、半分くら
いは使えそうだったので再利用することに。
しならせてポキッと折れたり、虫食いがあるものは再利
用できないと判断し、燃やして灰にし庭の土へと還しま
した。
昔の家づくりの循環っぷりはすごいなぁと改めて感心。
長さを揃えて整理整頓し、いよいよ竹を編む作業へと進
みます。
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♦︎竹小舞を編んでいく
楔(くさび)を使って固定した貫(ぬき)に、丸い間渡竹(ま
わたしだけ)を釘で留める作業からスタートします。
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竹の間隔、土台や梁との隙間、柱との隙間などすべてに
意味があり、先生に教えてもらいながら進めていきま
す。
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竹は番線を曲げて引っ掛けてまとめて収納しおいたり、
荒縄は腰にぶら下げておくと作業効率があがります。
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現代では荒縄でなく「ビニールひも」を使ったりしま
す。安くて滑りがよく、作業しやすいからのようですが
「土に還る素材」にこだわりたかったので荒縄を選択。
京都の祇園祭で使われているものを取り寄せてみまし
た。
なんだか本物感があってご利益ありそうだな、という理
由だけですが。
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興味を持ってくれた友人たちが多数参加してくれ、ワイ
ワイ楽しく編み進めていきます。
穴に入って作業してくれる友人やちびっこ大工も大活
躍。縦を編んでから横を編んでいきます。
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編み上がった小舞の美しいこと。
一度この感動と達成感を味わってしまうと、他の家の竹
小舞も編みに行きたくなります。
♦︎豆知識
竹を編む作業は2人1組で行うと効率がよく、2人の息が
合わないとうまくいきません。
昔は各家の大変な作業は集落のみんなが手伝って、助け
合いながら暮らしていたようで ( 結<ゆい>と言われま
す )、若い男女をわざとペアにさせて出会いの場にして
たとか。。。
今でいうコンパや婚活みたいですね。