はじめに / 設計に対する想い
仕事


モットーは暮らしを豊かに美しく。
自然とともにある美しい暮らしは
心の平和をもたらしてくれます。
きとかでは建築作品をつくるのではなく、
お施主さんと一緒によりよい暮らし
よりよい未来をつくることを大切にしています。

「ものをつくるということ」
私たちは家をつくったり建築を生み出している中で
デザイナーであるヨーガンレール氏(1944-2014)の
ものづくりに共感し感銘を受けました。
彼は自然と共存する上で「物をつくって売る」ということの
責任を感じながらものづくりしていた
数少ないアーティストでした。
物を生産する=いずれゴミになるものを生産しているということ。

やがて全てがゴミになるからこそ
一つ一つのプロダクトに対して責任をもって
丁寧に慎重につくり
素材やそれらが生産される背景まで重要視していました。
彼の生み出すものは
「いつか不要になった時には
地球の環境を汚すことなく土に還るもの」
でありつくる過程においても一貫した考えのもとに
つくられていました。
そして自然に敬意を払いながら彼が生みだしてきたものは
静かでありながら心揺さぶられる美しいものでした。
彼のものづくりに対する姿勢に共感し、
私たちもそうありたいと考えています。

基本的にきとかでは
自然に還る環境負荷の少ない素材を選んでいます。
木や土、石や鉄など自然素材のものを使い、
新建材(※注釈あり)を極力つかわないように意識しています。
やむをえない場合は、有害性はもちろん
原材料、製造・廃棄における環境負荷を精査し、
必ずメリットとデメリットをお施主さんに伝えています。
私たちがお施主さんに考えを押し付けることはできませんが
まずは知ること、そして理解いただいた上で選ぶことが
第一歩だと考えています。
ものをつくる立場にいる限り、
そのことを説明する責任があると思っています。

※新建材とは------合成樹脂を多用した均質で安価な建築材料。
スチロール,ウレタンなどの断熱材、合板、石膏ボード、
塩化ビニル(ビニールクロスなど)ポリエステル、など
壁や家具、接着剤に使われるもの。