台所のもの、思い切ってなくしたら。

暮らし

キッチンでは、便利なキッチンツールやハイテク家電な
ど、アレもコレもと、気を抜くとなんやかやアイテムが
増えがちですが、減らしてみたら暮らしが心地良くなっ
たというお話し。

♦︎もともと我が家にないもの。
炊飯器、電子レンジ、電気ケトル、トースター。

もともと基本的に加熱・保温機能のある電化製品はなる
べく使わないようにしています。
例えば火力発電所で熱によってタービンを回してつくら
れた電気は各家庭に届くまでに送電ロス、変換ロスなど
で5%程度消失するらしいです。

5%とはいえ、そのエネルギー量は火力発電所6〜7基分
に相当するらしい。 原発にすると6基分。
そう思うと、電気をまた熱に変換するのは非常にもった
いないなと。
熱を使いたいならダイレクトに燃焼できるガスのほうが
効率がよさげに思うので、なるべくガス給湯、コンロ、
もしくは薪ストーブを有効利用したいと思って暮らして
います。
というと意識高い人のように思われるかもしれません
が、、、、。
実は、キッチン家電を掃除する手間や(清潔に保つ自信
がない)、置く場所問題も看過できないところ。

炊飯器がなくとも土鍋で炊けば早いし美味しい。
トーストは100円ショップの薄いステンレスバットの上
にパンを載せてコンロで加熱。
家族の分を並べておけば、すぐにこんがり焼き色に。
裏返して少し焼いてできあがり。
冬は薪ストーブの上がトースター。
電子レンジはなくても、困ったことがありません。
蒸し器であたためた肉まん、美味しいです。

♦︎こんなことを書いといてなんですが。
ホームベーカリー(もろキッチン家電)を愛用していま
す。 すみません!!
なんでも、バランスですね。
田舎民は、美味しいパン屋さんに食パンを求めて毎日通
うのも大変で。
パンの材料はストックもきくし、産地などこだわって自
分で選べるから安心。
ありがたく電力に感謝して使わせていただいてます。

本題にもどります。

♦︎まず三角コーナー(生ゴミ入れ)をなくす。
円柱型のステンレスの蓋付の生ゴミ入れを永らく使って
いました。そこにはお約束のように伸縮性のあるネッ
トをかけて。
使っている方はご存知だと思いますが、結構こまめに
生ゴミ入れを掃除しないと気持ち悪いことになります。
ズボラ派代表としては、幾度か悍ましいものを目にした
ことがあります。
そして消耗品のネットを常にストックしておかないと
いけないのも地味にストレス。
在って当たり前の存在だったので、何も考えずに置いて
いたけれど、ない方がよくないか?と思い、無くしてみ
たら。全然なくていいやん!なんと楽になったことか。

試行錯誤を経て、現在は野菜クズや茶ガラなどはまとめ
て畑の土に埋めて、卵の殻や魚の骨、その他諸々、臭い
のあるものや分解しにくそうなものだけ小さなビニール
袋に入れます。
排水溝にはステンレスのゴミ受けを。
そこに溜まったラーメンの残りやら調理クズなどは毎回
手で集めて先述のビニール袋に。
排水溝のゴミ受けは洗い物の度に捨てて、軽く水洗いす
るだけでそこまで汚れず、ストレスフリー。

♦︎次に水切りカゴもなくしてみた。
キッチンのシンク横に必ず陣取っているステンレスの水
切り籠。
洗ったものをとりあえず置いておくにはこの上なく重宝
するのですが、見落としがちなのが、この水切りカゴの
掃除という仕事がひとつ増えるということ。
たまーに水切り籠を掃除すると思いがけず、かなり汚れ
ています。
ここに綺麗な洗ったお皿を置いていたのかと軽い衝撃が
はしります。

そして多忙な日常の中で水切り籠を掃除する心の余裕が
なく(とくに子どもが小さいころ)、
なるべく水切りカゴを直視しない、ピントを合わせない
ようにしていました。
(薄々気付いてはいても、はっきりと汚れに気付きたく
ない。)
なので、思い切って水切り籠をなくし、あらった器は
その都度拭いてざるに伏せて乾かすことに。
そうしたら、水切りカゴ掃除の重圧から解放され、かな
り快適です。
仕事がひとつ減った、というだけで気持ちが軽く自由に
なれました。

♦︎洗剤はほぼ使わず。アクリルたわしもなくしてみた。
アクリルたわしというのは、どうやら洗剤が少なくすむ
というのでエコだそうです。
色合いも可愛いし手作りもできるので、ただスポンジを
購入して消費するよりもなんとなくエコな錯覚をしてい
ました。
ところが、お友だちが家にきたときに「アクリルたわし
のクズってどうなるんだろうね」と言われてハッとしま
した。
なんと、自分が海に漂うマイクロプラスティックの一端
を担っていたとは。
それからは、びわこふきんというガラ紡糸をつかったふ
きんをスポンジかわりに愛用しています。

これはギトギトの油汚れもお湯で洗うだけできれいにな
るし、ガラスもピカピカになる優れもの。
エコ感覚だけではなく機能的に市販のスポンジに戻れま
せん。
漂白すれば白くなるし(カレーも怖くない)、殺菌消毒
にもなります。
何度も漂白すればいつも真新しい気持ちで使えるし、す
ごくもちが良い。
洗剤がいらない、ということは洗剤を置いておくステン
レスのカゴ問題がまたひとつ解決するのです。
掃除しなきゃ。(ストックを)買っておかなきゃ。とい
うのは無意識にストレスになっていたようで、これがな
くなるだけで楽になりました。

びわこふきんをつくっていらっしゃる会社とは無関係で
すが、是非皆さんにこの素晴らしさを知ってほしいと思
います。 全世界に広めたいほど。

♦︎仕上げにメラミンスポンジをなくしてみた。
メラミンスポンジは一度知ってしまうと辞められない
麻薬のようなスポンジです。なんでもかなりすっきり綺
麗に磨けます。ステンレスのシンクとか陶器の洗面ボウ
ルとか鍋やヤカンもピカピカに。
掃除するにはまずこれがないとダメな気すらしてきま
す。しかし磨けば磨くほど、家は綺麗になり、海は回収
できないメラミンスポンジのカスで汚染されていく。
ちょっとこれはいけません。

そこで、考えました。
キッチンのシンクはゴムのスキージーと棕櫚のたわしで
掃除することにしました。
びわこふきんの二軍落ちもメラミンスポンジの代わりに
活躍してくれます。
これで我が家はなんとか脱メラミンスポンジをしまし
た。たまにどうしてもピカピカに磨きたくなり、ここぞ
というときに年1、2回使ったりします。
それもまあバランスです。
絶対禁止!じゃなくてゆるーい感じでやるのが私には合
ってると思います。なるべく使いたくないけれど。
それでも以前に比べると飛躍的に使わなくなりました。

♦︎棕櫚のたわしは二軍、三軍落ちしても大活躍。
棕櫚の柄付きのたわしは水切れもよく丈夫で長持ち。
最初は野菜洗いとして活躍。
そして、まだ使えるけどちょっと、という段階でフライ
パン洗いとして使います。
いよいよフライパン洗いもちょっと、、、となってきた
らシンクの排水溝を洗うたわしとして活躍。
この同じものでも段階をおって、違う用途として捨てる
まで無駄なく使えるところもなんだかいい。
それでこそ暮らしの道具です。

♦︎結果、プラスティック製品が減り、見た目も美しい。
いろいろやめた結果。
家電もろもろや、洗剤のボトル、ネットやスポンジなど
プラスティック製品を減らして、ガラ紡のふきんや棕櫚
のたわしなどに置き換えただけですが、キッチンの気持
ち悪い汚れが最小限になり、清潔に保たれていて見た目
もすっきり美しい。家事もラクして、続けたくなる心地
よさ。結局、毎日のことだからいくら良いことでも大変
だと続かない。続けたくなる、っていうところが大事だ
なあと痛感しています。
これからも既成の枠にとらわれず、もっと楽にシンプル
に暮らせるように、楽しくいろいろ実験していきたいな
と思っています。